兄の甥っ子たちが自費出版で世界6大陸の自転車紀行本を作りました。いま兄は9歳、弟が7歳、旅の始まりは5歳と2歳。「はじめてのおつかい」ですら大冒険のはずですが、奮闘する彼らを見守るのは、かごを持った農夫の格好のおばさんではなく、その両親。親目線の解説付きの子供たちの紀行本です。
坂本兄弟の兄は普通の会社員でありながらも自転車で世界一周したり、ギニアで井戸を掘ったりといわゆる「冒険家」です。家庭を持って落ち着くかと思いきや、家族を巻き込んで次々と世界を股にかける自転車旅行に繰り出しています。
かつては「サラリーマン冒険家」なる、有給休暇の定義を揺るがす二つ名を持っていましたが、最近は「テレワーク冒険家」って感じでしょうか。そう、異名持ち、それは強者の証。
旅先から大量に送られてくる未現像のフィルムロールには、ほとんどの人が一生見ることのできないような光景や風景がたくさん納められていました。
その当時は、まだデジカメも実用レベルには達していなかったし、デジタル環境もあまり洗練されていなかったので、生存確認すらままならぬ感じでしたが、旅先から言われるままに「坂本達のホームページ」なるものをhtml手打ちで作っていました。今は出版した冒険記「やった。」の中国語版まで出るありさまで、すっかり文化人っぽいです。
こちとら股にかけるのは火鉢ぐらいなもので、写真家として「ライティングの業師」とか「ポージングの魔術師」とか言われてみたいものですが、そう思っているのは自分だけのようです。